田無タワー、僕と布団と時々毛布

要するに東京からお送りしています。いつでも眠い。

トヨタレンタカーが大量閉店してるので少し考察してみた。

さて、皆さんお久しぶりです。

内容としてはタイトル通りなのですが、暇なのでちょっと長々とした考察にお付き合いいただければ。ちなみに今回は東京地区の話です。他地区もゆくゆくは似た傾向になる気がしますが・・・

1.レンタカー屋さんのお客様について、および店舗立地について

2.業界および運営会社の近年の動向について

この二つを柱に話していきたいと思います。

 

では、一点目。

レンタカー屋さんのお客様は大きくわけると三つというべきでしょうか。

一つ目。損保(リース)代車。損保代車とは、事故にあわれた方に修理期間中にご自身のお車が使えない代わりとして普段お車に乗られている方に貸し出す前提なので、貸し出し中の事故率は比較的低いと考えられます。またご利用料金の請求も損保会社さんや、リース会社さん、あるいはディーラーさんなので言ってしまえばほぼ確実に回収できると考えられます。また、ディーラーさんとお付き合いがあるとディーラーさん経由で損保代車の依頼があることも。

お車の受け渡しはディーラーさんないし修理工場さん、あるいはご自宅までお届けすることが多いですね。

二つ目。法人さんのご利用ですね。これに関しては商用車(ハイエース、ADバン、箱トラック等)が多い傾向にあります。基本的に損保代車と違うのはご利用料金を会社さんに請求するという点と会社へのお届けと店舗の受け取りを柔軟に対応できることぐらいでしょうか。

三つ目。まあいわゆる個人利用ですね。たいていの会社さんは現金払いお断りだったりします。という点以外は特に特記する必要もない気がするのでこれ以上は触れません。

さて、なんで店舗立地の話が必要かといえば、損保代車や法人さんのご利用は往々にしてお車をお届けする一方で、個人のご利用者様には原則ご来店いただくという形をとることが多いかと思います。(空港店舗等は送迎があったりしますが)

そしてお車をお届けする際には、店舗では足つきと呼びますが、お届けする車に一人、別の車に一人乗って伺い、一台に二人乗って店舗に戻るというスタイルをとっているので、要するに駅近である必要はないわけです。一方で個人のお客様は原則自力でご来店いただくのであまり不便な立地だと話にならないわけです。

つまり、どのようなお客様に多くご利用いただきたいかによって店舗立地や車のラインナップが変わってくるのです。もちろん、郊外のほうが駐車場の確保が容易である点や、レンタカーにも車検や修理等はあるのでディーラーさんや修理工場さんとのおつきあいは必須である点も鑑みなければいけませんが・・・

 

さて二点目

まず業界の動向についてですが、カーシェアの台頭は大きいと思います。

カーシェアの特徴としては直近の予約も容易ですし、30分程度の短時間の利用もオッケー、車もこのクラス、ではなくこの車!なので手軽さでは圧倒的ですし、おりたい車に乗れますよね。

個人でカーシェアを使うデメリットは料金形態が分かりにくい点、返却時間に追われるという精神衛生の悪さ等でしょうか。

ちなみに私の記憶が正しければ、トヨタさんが車種指定予約を始めたのはカーシェアが浸透し始めた後だと思います。

個人利用では前途のようにメリットがありますし、法人さんも経費精算は楽になるでしょう。ただ、ハイエース等は基本的に店舗に頼まなければいけませんし、配車は不可です。また、数日使うならレンタカーのほうが料金は安いですし、洗車は・・・笑

色々駄文を連ねましたが、カーシェアの台頭で車を借りるという行為の敷居が下がったのは間違いないでしょう。お客様からみた業界の動向はおおよそ今挙げたような実態が現状だと考えられます。

さて業界からみた動向としては・・・

レンタカー屋さんは往々にしてフランチャイズなので地域によって運営会社が違うのです。トヨタさんは基本的にディーラーの系列、オリックスさんは輸入車ディーラーやガソリン販売会社の系列が多いですかね?タイムズさんも直営に切り替わりつつあるとはいえ、まだマツダ店舗に併設されていることもあると記憶しております。

一言でいえばレンタカー屋さんとディーラーさんはかなり密接な関係にある、ということをお分かりいただきたいのです。

さて、この先はトヨタさんに的を絞った話です。まず、東京地区に関しては2018年4月1日をもってディーラーさんのブランド統合に伴い運営会社トヨタモビリティサービスになりました。また、ディーラーさんはトヨタモビリティ東京になりました。

なんとディーラー店舗でレンタカーを始めたのです・・・ これはシンプルに共食いになる気もしますが、レンタカー店舗を介さず早急に事故代車を提供し、顧客満足度を向上させたいということかもしれません。

と、同時期にカーシェアサービスを始めたのですが、今回閉店した阿佐ヶ谷駅前店は少し前までそのカーシェア事業を試行店舗のひとつだったのですが、4/1付で閉店したのち、2020年4月20日現在、すでに建物は取り壊されています。

さて、今更タイトルについて触れますが、4月1日付でほかに高田馬場店、綾瀬店、神田神保町店、三ノ輪店、青砥店、明治通り原宿店、 池上第二京浜店、巣鴨店、大泉学園店、吉祥寺駅前店、亀戸駅前店、新橋駅前ビル店・・・と多くの店舗が閉鎖となりました。

なお、明治通り原宿店に関してはニッポンレンタカーさんが同じ場所に店舗をオープンさせるそうです。居抜きなのかは定かではないですが。

ニッポンレンタカーさんの件、阿佐ヶ谷駅前店の件を鑑みると定借の期間満了で・・・ということではないでしょう。

また、半年ぐらい前でしょうか、高円寺の北口にあったトヨタレンタカー店舗が閉鎖になったあとカーシェアの拠点として使われていたのですが、こちらも今日現在利用可能ステーション一覧にはありません。

正直言って、レンタカー事業を一体どのように持っていきたいのでしょうか?縮小し、ディーラー併設で省人化を図りたいのでしょうか?

一個人的には、レンタカーとカーシェアは似て非なるもので、それぞれ別個の需要がある上にトヨタさんは業界最大手の店舗の多さ、乗り捨ての柔軟な対応、新車種の早い導入(これは半分試乗車の側面を兼ねているという説もありますが・・・)等、就活でいうところの他社にない強みを多く持っていると思うのですが、店舗をこれほど減らしてしまうのは、少なくとも個人は近くにないのなら・・・と他社を検討されるのではないかと思います。

一方でカーシェアはディーラー併設が多くまだまだ敷居が高いと感じられる利用者の方も多いのではないかと思います。もしディーラーさんの敷居を下げる施策の一環なのであるとしたら正直まだトヨタカーシェアは中途半端なサービスと言わざるを得ないでしょう。

おそらくディーラーでのレンタカーは原則損保代車や、長期の試乗を兼ねた貸し出しを狙っているのではないか、現状のディーラーさんの顧客を離さないための施策なのではないか?という風に私はとらえております。

しかしここまで駄文を連ねても私にはトヨタレンタカー・トヨタカーシェア・トヨタモビリティの3サービスで迷走しているのではないか?と強く思えてきます。

 

レンタカー業界、私は好きなのでどうか明るい未来を迎えられることを願っております。